第3話のあとがき 2017 2/19



 この基地は爆発するぞ!
 って、これを一番やってみたかった。悪の秘密基地というものは、脚本的にも作戦的にも不要になったら放棄して、爆発させるのがお決まりです。基地を爆発させないわけにはいきませんし、脱出するまでがセットみたいなものです。
 光希の過去に関しては、先にじっくり描写する機会があってもよかったとは思いますが、正義と悪の戦いがメインでドラマは味付けみたいなものなので、後追いで掘り下げるというのもありかなと。
 もし本当に児童向けドラマを想定するなら、ドラマ要素はもっとがっつりカットして、怪人の活躍とそれを倒すヒーローにページ数を預けても良いのだと思います。ただ悪い奴を倒せばいいのでなく、いかにヒーロー性を追求して子供達の目を引くか。
 昭和特撮にある「おのれ生きていたのか!」だとか、基地に閉じ込められて脱出など、あれらの表現はその際に生まれたものなのでしょう。ピンと来ない方は是非ともV3とか視聴してみて下さい。
 ヒーローには毒なんか効かなかったり、当時はCG技術がないから、とりあえず泡をぶっかける攻撃方法を行ったり、そんなところも隙あらば取り入れました。
 その昔のプロデューサーである平山亨氏の著書を読むに、そういったヒーローに対するこだわりが色々とあるようで、ちょっとした感銘を受けたりもしました。だから古い作品をもっとたくさん見たいのですが、ツタヤなんかだと七十年代がことごとくスルーされている確率が高いのです。
 昭和ウルトラと昭和ライダーはあっても、その他の変身ブーム期の作品がもうさっぱり見当たらない。どこか有料チャンネルサイトにでも登録した方が早いのでしょうか。
 ともかく、昭和特撮にあるっぽいノリやストーリーを教科書にして、それを現代人が読んでも楽しめるように、という路線は最初から最後まで貫くつもりでいます。