第4話のあとがき 2017 6/03



 もしもタイムマシンか何かで過去の出来事を修正して、歴史を改竄するとしたら、変身ヒーローという概念を世界から消し去るためには、おそらく月光仮面(1958−1959年)あたりを狙うべきではないでしょうか。
 ほら、仮面ライダーより古いもの。
 というのは置いておき、3話目の最後らへんで明かした設定の話をしましょう。
 多次元征服という設定上、複数の世界が存在しますが、異なる時代の世界が横並びで存在しています。
 どういうことかというと、一ノ瀬隼乃は1971年出身ですが、南条光希の世界における作中年代は2011年になります。
 未来や過去へのタイムスリップは、上や下への移動と例えられそうですが、別世界への移動にあたって別に斜め上や斜め下には行っていません。普通にきちんと真横移動です。時間の流れというか、人類の歴史がスタートしたタイミングが世界ごとにずれているわけです。
 言うまでもありませんが、隼乃が生きた60年代や70年代は、現実の歴史とは技術も環境も異なるので、実際にあったという当時の常識が隼乃にも当てはまるとは限りません。
 あともう一つ。
 ちょっとあの話をしようと思います。
 この作品に登場する架空の団体。
 そう、山野剣友会です。
 名前をどこから取ったかなんて丸わかりでしょうが、いやわからない人はわからなくてもいいんですが、元ネタにしたのはあくまでもネーミングくらいの話です。名前をちょっともじった以外は完全に架空の団体です。
 実在のどのアクション団体とも異なる歴史を持っているし、光希の世界自体が現実の日本よりもアクション需要が高い設定です。機会があれば作中でそのことに触れるかもしれません。