第3話「傷つけられたヒーロー」part-E



 戦闘員の数々を捌いていた南条光希は、その数を相手にしながらも、当然のように事態に気づいて戦慄した。
「シルバーX!」
 怪人を倒せる唯一の存在が倒れている。
 
「黒井川百合子。自殺をやめて、シルバーXにトドメを刺してやれ」
 
 コウモキュラスがそんな命令を下していた。
 自害の中断を不幸中の幸いなどとは言っていられない。茂の見ている目の前で、このままでは姉が人を殺してしまう。対怪人技術の存在しない光希の世界にとって、一ノ瀬隼乃の生き死に一つで、世界征服を阻止できるか否かが決まるようなものなのだ。
「お姉ちゃん!」
「…………」
 茂の必死な叫びにも、百合子は無言で返すのみだ。
 シルバーXの頭部を叩き割ろうと、ローズブラック・百合子の手刀が振り上げられ、まさに振り下ろされようとしている。
「やめろォ!」
 必死の想いで光希は戦闘員最後の一人を斬り倒して、すぐさま助けに駆けて行く。
「無駄だよ」
 コウモキュラスの羽ばたき一つで生まれる突風が、光希の走力を押し返し、さらにカニサソリが通せん坊とばかりに立ちはばかり、もはや百合子の手刀を止めるには間に合わない。
 しかし――。
 次の瞬間に光希が見るのは、決してシルバーXの頭部が割られ、まるでスイカ割りのように血と脳が飛び散るえげつない光景などではなかった。
 
「シルバー! マシンクラッシャー!」
 
 シルバーXのパンチが百合子の額に直撃して、装着していたヘッドギアがボロボロと、どういうわけか崩壊して、細かい破片を床に散らしていった。
「ば、馬鹿な! 生きているだと!? どうして俺の毒が効かない!」
 カニサソリの驚愕。
「そんなこと俺が知るか!」
 怒鳴り返すコウモキュラス。
「しかも今のは! 人間を傷つけることなく、機械だけにダメージを与える技! そんな技があるなとど情報はなかったはずだ!」
「そうか! おのれシルバーX! 情報を隠していたな!」
 全てを悟った。
 
「あ、あれ……? 私……」
 
 百合子だけが、この状況の中でポカンとして、困惑して、たった今眠りから覚めたばかりのようにキョロキョロと、辺りの様子を見るにようやく、思い出したように青ざめていた。
「百合子さん! こっちに来るんだ!」
 悟った光希は、すかさず百合子に呼びかけていた。
 
     ††
 
「そうだ隠していたとも!」
 シルバーXは高らかに叫ぶ。
「初めから裏切る予定でいた私にとって、このドレスアップシステムに隠された全ての能力を明かす必要はなかった。どれほどの毒が効き、どんな成分なら免疫で除去しきるかも、テェフェル諸君にとっては知らない情報ばかりだろう」
 もちろん、エックスブレスやローズブレスの内部データは、とっくにテェフェル側のシステムによってスキャンを受け、その中身を調べられている。だがそうして知ることが出来た情報など全てがフェイク。テェフェルはシルバーXのパンチ力が本当は何トンかも知らないのだ。
「お前達の知らない能力を私はいくらでも持っているんだ!」
 その一部をお見せしようとシルバーXは、腰部ベルトに括り付けてあるカードホルダーに指をやる。一枚のカードを引き抜く動作は、さながら武士の抜刀、あるいは西部劇のガンマンが早撃ちをやるかのキレと勢いによく似ていた。
 指先に絡め取ったカードをエックスブレスのカード挿入口に差し込む。
 これらカードの仕組みは、空間系の技術で生まれる仮設式異空間に物品を置き、カードから物質情報を読み取ることで、必要なものを手元に呼び寄せるものである。
 
「シルバーロッド!」
 
 シルバーXの手には、棒術武器となる白銀の金属ロッドが握られていた。殺し合いを想定した格闘術を会得しているシルバーXとって、武器とは手の延長であり、両端を攻撃に使う棒術は剣術の変形とも感じられる。
「ウリァ!」
 自分の毒が効かなかったことで、失態を取り戻したいカニサソリは、およそシルバーXの読み通りのハサミを振り回す。それはハサミで相手の頭を打ち飛ばしたいような動きで、シルバーXはそれを難なくロッドで受けた。
 手の平を軸に棒術回転。
 絶えず行う回転打ちの応酬で、一端を受けに使うが直後にもう一端で叩く。ハサミで殴ろうとするたびにカニサソリは、一方的にダメージを受け続け、その一撃ごとに甲殻がひび割れていく。
「トゥ!」
 ハサミに亀裂が走る。
「トォウ!」
 脚部の刺々しい突起が折れる。
「トウ!」
 しかし、カニサソリはハサミでロッドを掴んで止めた。ただやられていただけではないカニサソリは、次はどの部位を打たれるのかと予測をつけ、狙い通りにシルバーXの武器を封じにかかったのだ。
 それこそがシルバーXの狙い通り――。
 
「真空! 釣り投げ落とし!」
 
 掴むが途端にカニサソリの身体が持ち上がり、次には地面に叩きつけられていた。
 超人的な腕力を前提とした棒術テクニックの一つ。
 相手がロッドを掴んでくる瞬間に対するカウンター技である。まさしく釣りの気持ちで、相手が握力を加える瞬間にぴったりとタイミング合わせて持ち上げる。釣り糸を振り回すかのようにして、力の限り叩きつけてやることで、受け身を取る余裕も与えないのだ。
 
「ならば俺の威力を見ろ!」
 
 コウモキュラスが突風を放つ。
 するとシルバーXはロッドを回転させた。まるで円盤を盾に構えて見えるほど、風を切る音や風圧まで生まれるほどの回転力が、そのままシールドの役目を果たし、コウモキュラスの起こした風はロッドの回転へと巻き込まれる。
 
「旋風! 風切り返し!」
 
 旋風・風切り返しとは、シルバーロッドの起こす風力に相手の風力を吸収し、あらゆる風の威力を取り込んで、あたかもボールを投げ返すような気持ちで、風に関わる攻撃方法を相手に返すことができる必殺技のだ。
 
「トォウ!」
 
 相手に斬りつけたいように、全ての風を取り込んだシルバーXは、ロッドの回転をやめて剣閃を放つ。当然、ロッドの届くリーチにコウモキュラスはいない。それでも刃が届いたようにして、スイングと同時に翼の付け根が両断された。
 自分が初めから身体とバラバラであったことに、まるで初めて気づいたように、左右の翼は両方とも、ばっさりと地面に落ちる。怪人体である場合、腕が翼の形状に変化しているコウモキュラスにとって、これは両腕を失ったことと同じであった。
 
「今だ! トォウ!」
 
 シルバーXは飛ぶ。
 軽度の浮遊機能を持つ白銀の衣装繊維は、宙に浮かべるわけではないが、滞空時間をどこまでかコントロールできる効果がある。この機能によって空中でゆったりと、身体の角度を決めて膝も縮めて、これからキックを放つ予備動作に入っている。
 そう、フィニッシュだ。
 ここで放つべき必殺技はただ一つ。
 
「シルバー! 十字キィーック!」
 
 フォントの正しい『X』の赤い文字が、足裏に貼り付けられているキックは、ブレのない直線起動でコウモキュラスの胸にぶつかる。
 ――決まった!
 自分の足が、相手の身体に接した皮膚感覚。この足腰からコウモキュラスの身体へと、敵の肉体を破壊するためのエネルギーが流れ込んでいく内部の感覚。二つの感覚を確かめて、間違いなくコウモキュラスを絶命に追いやったと確信しながら、シルバーXはまるで相手の胸板を足場にするかのごとく膝を縮めて、飛ぶように離れて宙返り運動から着地する。
 破壊エネルギーが怪人の肉体に満ち溢れ、その命を奪ってから、最後に起きる現象こそが爆発である。耳をつんざく爆発音と、熱気と煙を背中に浴びて、気配だけでコウモキュラスの死を再確認――目で見ないのは、残るカニサソリにも意識を配るためである。
「おのれぇ……!」
「終わりだ! カニサソリ!」
 シルバーXは新たなカードを引き抜き、エックスブレスの挿入口に叩き込む。
 そのカードは――。
 
「サタンブレイド!」
 
 刀身が紅色に輝いて、さも宝石のルビーを剣の形に整えて見える一振りだが、もちろん本当に宝石を素材にしているわけではない。怪魔次元の技術から誕生した超金属から製造され、サタンメタルの名にちなんでサタンブレイドと名づけられたものなのだ。
 シルバーXは剣を振る。
 到底、刃のリーチが届くはずのない数メートル以上の距離から、それでも切っ先でクロスを描くようにして一閃二閃。
 
「真空! 大・十字斬り!」
 
 真空大十字斬りとは、遠方まで届く斬撃である。
 シルバーXの持つ腕力と、金属をバターのように切り裂くサタンブレイドの切れ味で、空間にX字状の真空を発生させる。生み出された真空が直ちに閉じる際に生まれる真空派が、サタンブレイドの切れ味をそのままに数メートル先まで運び、遠くの敵でも切り裂くことができる必殺技なのだ。
「ぐふぉ!」
 Xの形に沿った深い深い切り傷から、赤い血潮を放ったカニサソリは、そのシルバーXに襲い掛かろうとしていた動きを止め、急にぴくりとも動かない。叫ぶでも倒れるでもなく、まるで時間が止まったような静止から、数秒経って初めてゆったりと倒れていき、背中が地面にぶつかると同時に爆死四散した。

     ††
 
 二体の怪人が倒れてから、ほとんど直後のことだ。
 突如、揺れた。
 とっくに怪人は消えているのに、四方八方から響き渡る爆発音と、床や壁が砕けて残骸が飛散しているのであろう破砕音が入り混じり、大きな地震かと思えるほどに足場も揺れる。
「まずい! この基地は爆発するぞ!」
 シルバーXが叫んだ時には、光希達のいる一帯にも、爆発という爆発の連続は及んでいく。炎と煙が巻き上がり、爆風から生まれた大気の流動が、吸ってはいけない粉塵と肌を炙る熱気まで運んで来る。
 テェフェル首領がこの基地を放棄したのだ。
 怪人が倒され、果てはローズブレスまで取り返されたとあったなら、残る手段は基地の爆発ごと全員を葬ることだ。
 だが、脱出できないわけがなかった。
 そもそも爆弾の一つや二つで死にはしないシルバーXと、アクション現場で危険な火薬の使用を体験していて、胆も据わってパニック知らずの光希に加え、超速のエックストライカーまで合わされば、これしきの爆発はどうとでもなるものだった。
 首領もわかっているだろう。
 嫌がらせの意味合いと、あわよくば一人は死ぬだろうという駄目で元々の気持ちもあるのだろうが、もっとも大きな理由としては、自分達の技術がこの世界に漏れないように、手っ取り早く粉微塵にしたということだ。
 地下施設が埋もれゆき、建物も全て崩れて、すっかりと瓦礫を散らかしただけの平地に変わり果てる頃には、一つの建物の最後を四人で遠くから見届けていた。
 
     ††
 
 怪魔次元において、世界征服の達成までには数々の邪魔があったという。
 まだ怪人社会の脅威がなかった時代、悪の侵略に抵抗していた人類は、生半可な兵器では歯が立たない怪人相手に苦戦を強いられ、成す術もなかったというが、いつしか怪人側から盗み出した技術を手に入れ、対抗策を編み出したという。
 それこそがドレスアップシステム誕生の起源。
 人間体から怪人体への変化現象に目をつけた科学者は、それと酷似した変身現象を自分達の手で引き起こし、怪人とよく似た――しかし、怪人とは別物の存在を生み出した。正義のために戦う彼らは、圧倒的な強さを誇る大皇帝の前に敗れ去り、あえなく世界征服は完了した。
 当然、征服後の世界においては、抵抗勢力が編み出した技術の数々は没収され、変身開発は全世界で禁止となった。その例外は怪人側に属する科学者のみで、隼乃の父・裕次郎は特例として怪人達に技術を提供しつつ、その裏で反逆の戦士すなわち隼乃を送り出した。
 一九七一年。
 怪魔次元の西暦では、隼乃はこの年にテェフェルとの戦いを開始したが、この世界の西暦はとっくに二〇〇〇年代を過ぎ去っていた。
 平行世界とはいっても、時間の流れには違いがあるらしい。
 もしかしたら、全ての悪の根源たる大皇帝は、七十年代には到底存在し得ない未来の技術で攻め込んで来たのかも知れない。
 ただ、今はまだそれを確かめる手段はない。
 あるいはもっと、想像のつかない存在なのかもしれないのだ。
 
 ローズブレスは取り返した。
 これで、技のブラックに変身できる。
  
     ††
 
 全ての事実を知った黒井川百合子は、今まで疑っていたはずの隼乃の手で救い出され、隼乃にどう謝ればいいのか、まるでわからずにいた。
 光希や茂も、初めからわかっていたのだ。
 そして、それを説明して、百合子を説得しようとしたが、肝心の百合子が頑なに隼乃を悪と信じたので、今回の事態にまで至ってしまった。
 もし言い訳が許されるなら、隼乃本人にしか見えないものが怪人に姿を変えて、それは偽者だという発想を抱けというのは無理がある。そもそも怪人が存在することさえ驚きで、だからこそテェフェルはそんな百合子につけ込んだのだろう。
 怪人、怪物、変身システム。
 そんなものが、あるわけない。
 普通の当たり前の常識があるからこそ、テェフェルが行う手口に想像力が及ばない。これからもテェフェルは常識的な人間の隙を突き、騙して利用して、あわよくば守るべき人間の手で仮面プリンセスを傷つけさせようと目論むのだろう。
 あまりの恐ろしさに、背筋が薄ら寒くなっていた。
 それと同時に、人を悪魔か殺人鬼のように疑い続けたことへの、どうしようもないほどの申し訳なさに頭が下がり、罪悪感の重さで百合子はたちまち涙ぐんだ。
「あの……一ノ瀬さん……私、一体どう謝れば…………」
 まともに隼乃の顔を見るなど、できはしなかった。
 ずっと俯いて、垂れ下がった髪のあいだに見える地面だけに目をやって、そのまま顔を上げることなどできずにいた。
 ポン、と。
 そんな百合子の肩に手が置かれる。
「あなたは何も気にすることはない」
 隣へ立った隼乃は、たったそれだけの言葉を残して去っていく。そのさっさと歩いていく足取りに、どんな感情が篭っているのかわからない。まだ怒っているのか、悲しんでいるのかも百合子には想像しきれない。
 ただ……。
 ただ、背中の向こうで隼乃がバイクに跨って、今にエンジンをかけて発車しようとしている気配に気づき、百合子はやっとのことで振り向いた。
「あの! 一ノ瀬さん!」
 百合子は叫ぶ。
「ありがとうございます! 本当の本当にありがとうございます!」
 お礼を言うだけで、こんなにも必死な気持ちになってしまうなど、生涯二度とないだろう。
「…………」
 隼乃は無言だった。
 決して表情を見せない横顔は、どこか百合子から目を逸らしていて、百合子にどんな言葉を返すでもなく、もう何も言わずに去ってしまった。
「大丈夫。隼乃は照れ屋さんなんだよ」
 そう言って光希は、茂の下へしゃがみ込む。
「怖いのによく頑張ったね。茂くん。君は立派な男の子だ」
 光希はそうして頭を撫でて、茂に賞賛の言葉を送っていた。
 ああ、そうか。
 光希は隼乃と一緒に来てくれた。一緒になって百合子や茂を救ってくれた。きっと普通の人間とは違う。隼乃が光希に関わったのは、そんな特別な協力者を必要としていたからなのだろうと、百合子はどこか納得していた。
「さて、と。それじゃあ私達も帰ろうか」
 光希がそう言った時だ。
「あの。光希さん」
 百合子には一つの決意が浮かんだ。
 きっと、こうして一度でもテェフェルに関わってしまったからには、その後もただの平穏な日常を送り続けていられるとは限らない。
 だったら、百合子の答えはこうだ。
「私も手伝います! あの人を手伝います!」
 謝るだけでは気が済まない。
 もっと何か、大きなものを返さなければ、あれだけ疑い続けたことへの贖罪にはならないような気がしていた。
「本気で言ってる?」
「本気です! テェフェルは私を騙す時に言いました。誰も怪人なんて信じないから、これから怪人に襲われる人達は、みんな泣き寝入りするしかない。テェフェルの存在を知っている人同士は、きっと協力し合うべきなんです!」
 決して、百合子の申し出を光希は快諾しなかった。渋る様子ばかりを見せ、最終的には危ないからやめておこうと言い出すが、百合子は決して譲らなかった。
 
     ††
 
 これは、その日のうちのことだった。
 南条光希はとっくに放課後の時間を過ぎた高校職員室へ行き、百合子に蝙蝠翼を紹介したという白松教諭に会おうとしていた。
 だが、その姿はなく、とっくに帰ってしまったという。
 ならば次の日。
 朝から会おうとしれみれば、まだ来ていないと言われて諦めて、放課後こそはと再び職員室へ足を向けると、所在を尋ねて返された答えはこうだった。 
「無断欠席?」
 光希はきょとんと目を丸めた。
「ああ、そうなんだよ。何度電話しても、さっぱり連絡がつかない」
「何かあったんでしょうか」
「わからないな。だからみんな気にしてるけど、これ以上話せることは何もないな」
 結局、白松教諭に会うことはなく――。
 数日後の新聞に、一つのニュースが載ることとなる。
 
 白松教諭、行方不明。
 城南大学で生化学研究室で研究をしていた白松氏は、その後は高校教諭となって子供達に教えていく道を選ぶが、志しの最中にして失踪。原因は以前とて不明とされ、警察からの発表によれば、「この世界は悪魔に狙われている」「私は悪魔に魂を売らされた」など、何者かに脅迫されていたとみられる文面が見つかっているが、必ずしも失踪と関連付けられるものではないとのことだ。
 
 これが新聞の片隅に掲載され、このことは何度かニュース番組にも流れたが、ほぼ同時期にあった政治や芸能にまつわるもっと大きなニュースの話題に押し潰され、世間的には騒がれることなく鳴りを潜めた。
 白松教諭と直接面識を持ち、授業だって受けたことのある生徒達と、同じ職員室で働いていた教員だけに、この先もずっとずっと、心の中には不穏な影が差し込んだままとなる。
 そして、白松教諭だけではない。
 同じように誰かがいなくなり、同じように世間では数日もせずに忘れられ、関わりのあった人達だけに不気味な影を残している。そのような事件が日に日に増え続けているのだが、ここ最近の治安に対する不安を抱く以上の反応を、世間も政治も警察も、決してしないのだった。
 
 今日もどこかで、怪人が誰かを狙う。
 そこで誰かが助かるのは、白銀の戦士の手が届いた時だけだ。
 それ以外は…………